注文住宅で家の間取りを考えるとき、
あれもいいな!これもいいな!
といって、欲しい設備をどんどん増やしていくと予算がとんでもないことになってしまいます
理想の家をつくろうとすると予算がいくらあっても足りなくなってしまいますので、何かしら諦めなくてはいけない設備や間取りが生まれてきます
今回は私たちが最初に考えていた間取りから、どのように考え、どのように変化させていったのか紹介したいと思います
家づくりの計画中の方で予算を少しでも抑えたい方の参考になればと思います
最初に考えていた設備
最初に奥さんと2人で話して決めた、優先したい家の間取り・造りの条件は
- 平屋
- 引き戸
- 夫婦それぞれの部屋
- リビングの吹き抜け
の4つがありました
それ以外にも、
- 広い開放的なお風呂
- 広いベランダ(バルコニー)
なんかも実現できたらいいね!なんて話していました
そうした話の中でできた間取りが下の図です

どのハウスメーカーにも行っていない何も知識のない状態で、奥さんと一緒に考えた理想の家です
今考えると、色々と不備だらけの家ですね・・・
以前の記事に書きましたが、ハウスメーカーに行く前に、自分たちの理想の家を考えることをおススメします
このように理想を考えましたが、最初の理想をすべて実現するのはほぼ不可能です
ですが、最初は自分たちの理想をふんだんに入れ、その理想の優先順位をある程度決めてください
優先順位がある程度決めることができれば、予算が削りやすくなります
優先順位を「ある程度決めて」と書いたのは、ハウスメーカーと打ち合わせの中で、本当に必要なものが見えてくるからです
絶対に必要!と思っていたものが実は要らなかったり、その逆もあったりします
では私の家が最初の理想から、どのように変化していったか紹介していきます
条件1:平屋
老後快適に暮らすために、平屋は私たちの絶対に外せない条件になります
もちろん平屋にすると同じ延床面積の総2階の家にするよりも、基礎工事する面積が広い分値段は高くなります
ですが長い人生考えたとき、その投資は決して高いものでは無いと判断し平屋という条件は残しました
条件2:引き戸
引き戸にすると、ドアを開けるときのステップバックという一歩下がる動作をしなくてもよくなるため、老後の負担を減らすことができます
引き戸にすると、ドアよりも予算は高くなりますが、老後の安心のために条件として入れました
ハウスメーカーとの打ち合わせの中で、この条件は一部残しました
一部残したというのは、一部は引き戸にして、残りは普通のドアにしたというわけではありません
一部は引き戸にして、残りの必要のないドアはなくしました!
ドアを付けた場所は
- 玄関
- 玄関からLDK
- トイレ
- 脱衣所
- お風呂
- 洋室
など家として最低限必要なドアだけ残し、それ以外の寝室、洗面室、ウォークインクローゼットのドアなどは無くしてしまいました
ドアを無くそうと思ったきっかけは、彩+houseが採用している床下エアコンです
エアコン1台で家全体を温めてくれる床下エアコンがあれば、ドアがあろうがなかろうが、家全体の温度を一定に保ってくれます
引き戸1枚で10万円近くしますので、その分の費用を下げることができました
条件3:夫婦それぞれの部屋
長く夫婦生活をしていくと、時折喧嘩することもありますので、それぞれが籠れる部屋があったほうがいいのではないかと思いこの条件を入れました
さらに私たちは寝室をロフト(2階)の部分につくる予定ですが、将来的には1階につくった夫婦の部屋のどちらかを寝室にしていこうと考えています
そうした条件でハウスメーカーと打ち合わせを進めていくと、将来、寝室にする部屋の大きさ(7帖程度)を確保して2部屋つくると、別の部分を犠牲にしないと予算内に収めることができそうにありません
そこで、奥さんと話をしました
「それぞれの部屋って喧嘩したとき以外に何のために必要?」
「それぞれの友達を家に呼んで、泊まってもらうときとか・・・?」
「そんなに友達って呼ぶ?」
「そんなには呼ばないよね」
「じゃあそれぞれの部屋ではなく、大きめの洋室をひとつにしようか」
「そうだね!」
となりました
確かによく考えてみれば、普段頻繁に使うことはなく、夫婦共同で大きな洋室が一つあればいいという結論に至りました
というわけで初期条件に挙げていた、夫婦それぞれの部屋という条件はなくしました!
条件4:リビングの吹き抜け
リビングに吹き抜けをつくることは家つくるときあまりおススメされません
デメリットとして
- エアコンの効きが悪くなる
- 音が2階まで響く
- 照明が暗くなる
- 予算が上がる
などが挙げられるからです
特に一番問題になるのが、エアコンの効きが悪くなるという点です
1階LDKに取り付けたエアコンだけで、吹き抜け部分も含めた大空間を温めたり冷やしたりするのには大きな時間がかかります
さらに、冷たい空気は下に溜まり、暖かい空気は上に溜まるので夏は吹き抜けの上が物凄い暑さになり、冬はLDKが寒くなります
こうした理由で吹き抜けはおススメされないのですが、唯一おススメされる時があります
それが、全館空調(全室の温度を一定に保てる機能)が付いている場合です
私たちの選んだ「彩+house」のも床下エアコンにより、全館の温度を一定に保ってくれますので、社長さんも「吹き抜けは最適なつくりですよ!」と言ってくださいました
家づくりを始めた時の憧れでもありますし、二人の旅行の思い出でもありますので、リビングの吹き抜けという条件は残しました!
条件5:広い開放的なお風呂
お風呂は広く開放的なものに憧れがあったんですが、この条件はなくしました!
まず”開放的”をつくるには大きな窓が必要です

大きな窓をつくり、日差しを取り込むと非常に明るく開放的なお風呂ができます
しかし!普段お風呂を入るのはいつでしょう?
夜ですよね?景色なんて見えないし、光だって入りません
いやいやたまに昼間も入るよ!って人も、カーテンもブラインドも開けた状態でお風呂入りませんよね?
窓は壁よりも圧倒的に断熱性が落ちますので、大きい窓を入れれば入れるほど冬場寒くなります
さらに窓がある分、そこには段差が生まれ、埃が溜まりやすくなり掃除が大変です
結論は、お風呂の窓は一切不要です!
お風呂の換気が・・・と思うかもしれませんが換気扇で十分です
換気扇で十分というよりも、窓を閉めて換気扇のみにした方が換気性能は上がるそうです
そして”広い”というところについてはシンプルに予算の都合で諦めました
お風呂は平均的な1坪(1616)サイズになりました
条件6:広いベランダ

広いベランダがあり、休日そこでBBQやったり、夫婦で星空を見ながらコーヒー飲んだり・・・
なんて憧れは誰にしもあると思います
そういった憧れから入れたじょうけんでしたが、結論からいうとこの条件はなくしました もうベランダ自体をなくちゃいました!
ベランダってデメリットが多いんです
- 雨漏りのリスクがある
- メンテナンス(定期的なコーティング)
- 建築のコストがかかる
などがあります
一方メリットも以下のようにいくつか考えられるのですが、ほとんどが代用できます
- 洗濯物が干せる・・・夫婦共働きで室内干しがメイン
- BBQができる・・・庭で代用可
- ガーデニングができる・・・庭の方が良い
- 星空を見たりできる・・・庭d…そもそもしない(笑)
ということでベランダには何のメリットもないと感じたので、ベランダはなくしました
その他の予算削減
家の構造で予算を下げるために最も効果的なものは、もう確実に家の大きさです
家の大きさを小さくすれば確実に安くなります
でもそのためにLDKや寝室の広さを犠牲にしたくは無いというのもよーくわかります
そこで家の中に当たり前のようにある非常に無駄な設備を無くしてしまえばいいんです
それは廊下です
廊下って普段の生活スペースではない非常に無駄な空間なんです
廊下を無くした分家の大きさを小さくすることが可能になりますので、ぜひ廊下を無くし無駄のない間取りをつくってください
まとめ
予算というのは誰にでもあり、有限のものです
ほぼ確実に諦めなくてはならないものが出てきます
なので、やっておくべきことは
- 条件のある程度の優先順位をつけること
- なぜその条件(設備)が必要なのか考えること
この2点です
私たちが諦めた条件は「夫婦それぞれの部屋」「広い開放的なお風呂」「広いベランダ」の3つです
それぞれの必要性をよーく考えてみると、全てが不必要な贅沢な条件で、コストパフォーマンスが悪いと感じるものでしたので、諦めて後悔はしていません
「なぜその条件(設備)が必要なのか考えること」は本当に大事です
よーく調べて、建てた後に「結局使わないじゃん!」とならないように気を付けてくださいね!
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