【1年中快適】彩+houseの床下エアコンの仕組み

我が家について

家を建てて、1年が過ぎました。

注文住宅で私は「彩+house」さんという住宅メーカーにお願いをして、家を建てることになりました。

過去記事で紹介しています。

その大きな理由の一つが、「床下エアコン」です。

1年間過ごしてみて、この床下エアコンのすばらしさを十分感じることができました。家を建てたことを全く後悔しておりません。本当に家を建ててよかったと心から思えます。

この記事では、最近テレビなどでよく聞く一般的な床下エアコンと、彩プラスハウス独自の床下エアコンについて紹介していこうと思います。

床下エアコンとは

まず通常の床下エアコンについて説明していきます。

簡略化した図になりますが、床下エアコンの機構は上の図のようになります。

三井ホームなどの全館空調では業務用のエアコンの風を全部屋に送り、家全体を一定の温度にしていますが、床下エアコンは通常、家庭用エアコンを利用しています

家庭用エアコンの風を床下に送り、そこで温まった空気をダクトなどを通して、各部屋に送り家全体を温めるという方式をとっています。

このような仕組みをすることで、1台の家庭用エアコンだけで家全体を温めることができます。

業務用エアコンを使った場合は、その修理費やメンテナンスに大きな費用がかかってしまいますが、家庭用エアコンであれば、修理や壊れてしまった時の費用は当然かなり抑えることができます。

私の友人は三井ホームで業務用エアコンを使った全館空調の家を建てたのですが、毎年メンテナンスでかなりの費用がかかると嘆いていました。

さらに電気代についても、業務用のエアコンと家庭用のエアコンでは雲泥の差が生まれます。

こうした意味で、初期コスト、ランニングコスト、メンテナンスコストなどを考えると家庭用エアコンでできる床下エアコンは非常にメリットの大きいシステムになります。

床下エアコンのデメリット

こんなに素晴らしい床下エアコンにもデメリットが存在します。

基礎断熱施工などハウスメーカーの質が重要

床下エアコンを利用する際、床下、つまり家の基礎部分にエアコンの風を送りこみます。

つまり基礎部分の工事が適当で、断熱ができていない、気密性が確保できていない場合、床下を温めることができなくなります。

したがって、図面や仕組みは完璧たとしても、実際に施工するハウスメーカーや大工さんの質が悪く、適当な工事をされてしまうと、基礎断熱や気密性が確保できず床下エアコンの意味が全くなくなってしまいます。

したがって床下エアコンを導入する際は信頼できるメーカーに依頼しなければなりません。

エアコンの保証の対象外になる

家庭用エアコンは通常壁付けで使用するため、床下エアコンのような使い方はメーカーの保証の対象外となってしまいます。

この部分に関してはあきらめるしかないと思います。業務用エアコンのメンテナンス費などを考えれば、保証が効かなかったとしても十分メリットはあるのではないかと思います。

エアコンの効きが遅い

床下エアコンは直接風を部屋に入れて温めるのではく、一度床下の空気を温め、その空気を各部屋に送ります。したがって、寒い中家に帰ってきたあと、床下エアコンをつけてもすぐに部屋は暖かくならず、暖かくなるまでかなりの時間を要します。

私も家が建った直後の2月に2,3日家を空けることがあったので、エアコンを消していたんですが、帰宅すると家が極寒になっており、温まるまで家の中で震えながら布団にくるまっていたことが忘れられません(笑)

床下エアコンは基本つけっぱなしにするようにしてください。

冷房の効きが悪い

床下エアコン最大のデメリットは冷房の効きが悪いことです。

これは空気の温度による性質によるもので、暖かい空気は軽く上に上がりますが、冷たい空気は重く下に行きます。

冷たい空気は重く下に溜まるので床下に溜められた冷たい空気は上に上がらず、家全体を涼しくすることが難しくなります。そのため夏場は家を涼しくするために、床下エアコンを使わず、各部屋に通常のエアコンを設置するという方法が良いのではないかと思います。

各部屋にエアコンの送風口が必要

ダクトを通して各部屋に床下に溜めたエアコンの風を送り込むため、各部屋の床には必ずエアコンの送風口が必要になります。

こうした床に設置された送風口は、深く考えずに配置してしまうと家具の配置などが大きく制限されてしまいます。またこの送風口によって景観が崩されてしまうこともあるのではないかと感じます。

彩+house独自の床下エアコン

私が家を建てた彩+houseさんは上記の床下エアコンとは異なった独自の床下エアコンの方式がとられています。

この方式は上記のデメリットのいくつかを解消することができています。

独自床下エアコンの構成

彩+houseの床下エアコンにはダクトがありません。ダクトなしで家中に暖かい空気を送る方法として、「壁」を利用しています。

床下に暖かい空気を送り、温められた空気が壁と柱の間に作られた空気の通り道を通り家中に送られます。これによって温められた床や壁の輻射熱により家全体が温められるのです。

最初にこの構成を聞いたとき、こんな方法で暖かくなるのか?と思いましたが、実際に本当に暖かく、直接エアコンの風を送り込むよりぬくもりのある暖かさになっています。

エアコンの風だと風のあたるところとそうでないところで温度のムラが生じてしまいますが、輻射熱を使ったこの方式では温度のムラもなく家中がほぼ一定の温度になっています。

壁と床の仕組み

上記のように床の空気を家に運ぶために壁と床が独特なつくりになっています。下に簡易図を示します。

左側が立体的に見た図で、右側がこの構造を真上から見た図です。

ただしこの構造は説明のために簡易化したものになっていますので、本当の構成はもっとしっかりとしたものになります。

左の図で分かるように、立てた太い柱材をつなぐ横につけた細い木材に薄い板を固定します。そうすることで、太い柱材と薄い板の間にスペースが生まれます。このスペースが床下とつながっており、床下からの暖かい空気の通り道になります。

右側の真上から見た図を見ていただければわかると思いますが壁材は柱材と薄い板に接着されます。

こうした構造をすべての壁に施すことで、家中の壁が空気の通り道となり、家中を温めるのです。

デメリットの解消

前章に示した床下エアコンのいくつかがこの構造で解消できています。

まずは「各部屋にエアコンの送風口が必要」という点です。

彩+houseの床下エアコンは輻射熱を利用するため、風を送り込む形ではありません。したがって、そもそも送風口は不必要です。

また大きな問題となっている「冷房の効きが悪い」についてですが、これもしっかりと対策されています。

家の屋根裏に強力なファンが設置されています。このファンを回すことで床下からに溜まった冷たい空気を上に引き上げます。このようにして、下に溜まってしまう冷たい空気を強制的に上に引き上げ、家全体を涼しくすることが可能です。

実際に昨年の夏も非常に快適に生活することができました。

独自の床下エアコンのデメリット

こんなに素晴らしい彩プラスハウス独自の床下エアコンでもデメリットが存在します。

まず、通常の床下エアコンと同様で

  • 基礎断熱施工などハウスメーカーの質が重要
  • エアコンの保証の対象外になる
  • エアコンの効きが遅い

の3点は存在します。

彩+houseについてこの3点を見ていきます。

基礎断熱施工などハウスメーカーの質が重要

彩+houseさんの大工さんはすべて自社の社員です。

これは非常に重要なことで、大手メーカーに注文住宅を依頼すると、そのメーカーの大工ではなく、その下請けの地元の工務店に工事の依頼がいきます。

つまり、そのメーカー特有の構造を建て慣れていない大工さんが家を建てるのです。

しかし、彩さんの大工さんは彩+houseの家しか建てません。つまり、彩+houseに注文するとその家を建てるとき、必ずその家のプロフェッショナルが立ててくれるのです。

したがって、ハウスメーカーの質という点についてはほぼ心配いらないといえます。

我が家を建ててくださった大工さんも素晴らしい方でした。

気密性を表す「C値」という値も過去最高の値を出してくれました。ちなみにC値の最高性能といわれる「0.2」を下回る値を出してくれました。※低いほうが高性能。

エアコンの保証の対象外になる

この点はあきらめるかありません。

エアコンの効きが遅い

この点も同様で、気を付けながら生活しなければなりません。

最後に

このように床下エアコンは徐々に広がりを見せている、非常にコストや性能面で優れた建築構造です。

ぜひ気になる方は採用を考えてみるとよいと思います。

この記事のまとめ

  • 床下エアコンはコスト面などで非常に優れている
  • 冷房の利用面でデメリットも存在する
  • 彩+house独自の床下エアコンがある
  • 独自方式の床下エアコンにはデメリットもあるがメリットが多い

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